INTERVIEW
基山
小中学生のお子さんを育てる三戸田さんファミリーは二世帯住宅の7人暮らし。 北九州出身の夫・拓也さんが基山に家を建てようと思ったきっかけに加え、 育児目線からみる生活インフラの魅力を福岡在住の瀬口さん一家がたずねます。
瀬口 賢一さん
41歳
自営業
福岡の大学を卒業後、出版社に勤務。2012年に編集事務所を起業し、
雑誌等の執筆や企業広告の制作業務を担う。2014年に文具店、2022年には印刷店を創業。
第二子の誕生を機に新たな居住場所を検討中。
瀬口 麻衣子さん
39歳
会社員
佐賀県武雄市生まれ。福岡の服飾系専門学校を卒業後、 オーダーメイドドレスショップにパタンナーとして勤務。 現在は福岡のファッション専門学校に在職。今年4月に第二子を出産し、育児休暇中。
三戸田 拓也さん
40歳
会社員
福岡県北九州市生まれ。福岡の大学を卒業後、地場金融機関に就職。 北部九州を中心にこれまでに経験した転勤は6回。 およそ9年前、第一子の誕生をきっかけに、妻・香菜子さんの故郷(基山町)に二世帯住宅を新築。
三戸田 香菜子さん
38歳
ヨガスタジオ経営
佐賀県基山町生まれ。福岡の大学を卒業後、医療系専門学校に就職。 現在は母として中学1年と小学4年生の娘さんを育てながら、自宅敷地内にてヨガスタジオを運営。 自宅近くの農園を借りて実母と野菜づくりにも挑戦中。
かつて福岡での暮らしを経験したお2人が基山を拠点とした背景は?
結論から言えば、妻の実家が基山にあった点と、転勤族の私が娘の誕生で感じた妻や子どもの生活環境を変えてしまうことへの不安です。
これまで6回もの転勤を経験している自分ですが、今後も異動の可能性があることから、妻と義母らに相談し、
一緒に住んでもらうようお願いしました。
結果的には娘たちが義母や義祖母と日々接するなかで、優しさや思いやりの心を育んでくれているところが何より大きいですね。
また、私自身は北九州育ちですが、生活環境は基山以上にのどかな場所でしたので、
いわゆる田舎に暮らすことに対して当初から抵抗はありませんでした。
どちらかと言えば、都会暮らしに慣れた妻の方が帰省に戸惑いを感じていましたが、
地域が子どもたちを受け入れ、見守る風土が根付いていることや地元の旧友との交流も活発になり、楽しく暮らしています。
基山らしい魅力とはどんな部分ですか?
かつて福岡に暮らしていた身として、基山は食材の鮮度やバリエーションが豊かだと思います。
それだけでも十分なのですが、私たちは家族でレンタル菜園(畑)を借りて3年ほど野菜を栽培していて、
今では家族で消費する分の量を収穫できるようになりました。
近い記憶でいえば、コロナ禍でスーパーに行けなかった時に自家菜園から食材を調達できましたし、
収穫などを通して子どもたちへの食育にも繋げられる点でも、独自性のある良い制度だと思います。
また、基山は高速道路のインターも近くバイパス(鳥栖筑紫野道路)、JR、高速バス、コミュニティバスなど、
移動手段が充実しているのも特長だと思います。
また、九州内であれば遠出しても日帰りできてしまうところは、基山ならではですね。
学校授業や塾などの充実度は?進学先の選択肢も気になります。
佐賀県は全国的にもいち早くICT教育を取り入れています。
学校では生徒一人ひとりに一台ずつタブレットが支給され、授業はもちろん、
各家庭をネットワークで結び、夏休みの提出課題や自由研究用などにも活用されているんです。
また、塾や習い事の施設は町内にもありますが、福岡までのアクセスの良さを利用し、
小郡(福岡県)や原田(福岡県)まで一人で電車に乗って通っている子どもたちも見かけます。
また同様に、進学先についても、佐賀県内のみならず福岡の私立中学や高校を受験する人たちも多いですね。
進学先をより広い視野から検討できる点は、他にない魅力ではないでしょうか。
育児まっただなかの私たちが、基山に移住しても安心なポイントは?
町一体で待機児童ゼロを目指しているので、都市部と比較して保育園に入りやすいと思います。
また、子どもがいつどんな病気にかかるかわからない場合に備えた病後児保育施設もありますし、
近隣には30分以内で行ける総合病院が3つもあり助かります。
私も過去、娘が高熱の続いた時期がありましたが、病院の存在は大きかったですね。
また、防犯という観点では、地域ボランティアの皆さんが児童の登下校時間に立って子どもたちに注意を呼びかけてくださるので安心です。
そして最後に、子どもの感受性を豊かに育む文化施設や自然があります。
良い本に出会える町立図書館は帰宅後の子どもの学習の場としても利用できますし、
基山(きざん)をはじめ、緑豊かな原風景を残す自然も、子どもの成長に良い影響を与えてくれると思います。
EXPERIENCE
基山
三戸田さんファミリーが基山の住みやすさの理由に挙げた数々のスポットから、
瀬口さんファミリーが気になった場所は?
01
就寝前の一時間は決まって絵本を読んでもらう光那くん。 この日は見たこともない大きなサイズの絵本を見つけて「これよむ」とパパに依頼。 『おはなしの部屋』に移った2人は、すっかりいつもの読書モードに。「子どもの集中力養成にもいいですね」。
01
基山町立図書館
佐賀県三養基郡基山町宮浦60-1
基山町内の新たな交流拠点として2016年に移設された図書館。 やわらかな曲線を描く木造の空間には、約11万冊の本が収蔵されています。 大人も子どもも安心して利用できる機能的なスペースの配置に加え、授乳室やおむつ替え台なども完備。 施設入口すぐの「きやまラウンジ」では、町のあらゆる旬の情報が入手できます。
02
家族での外食は思い出に残るものにしたい
という瀬口さん家族。その際のお店選びは、
チェーン店のような画一的な空間ではなく、
地域にしかない場所の方がワクワクするそう。
「昔の自分が楽しかったように、子どもにも同じ体験を
させてあげたい」。
02
バーガーイン キリンヤ
佐賀県三養基郡基山町大字小倉1963-1
国産牛のみでつくる旨味たっぷりのハンバーグ。1954年の創業から一貫して守り継がれるオーセンティックな一品を求めて、店は連日、多くのお客さんで賑わっています。創業当初(昭和)の面影を残すノスタルジックな店内で、ひとときの至福を。店は国道3号沿いにそびえる大看板と印象的なオレンジの屋根が目印。
03
JR基山駅すぐに位置する老舗のスーパーへ。 良い肉質と豊かな味わいを誇る佐賀牛のコーナーや地元産の新鮮な野菜を前に、普段から料理の腕を振るう賢一さんも興奮! 「佐賀といえば、れんこん!」のかけ声に、光那くんも即座に反応。「これ、おおきいねぇ」。
03
市場VALUE サンエー基山店
佐賀県三養基郡基山町宮浦168−1
地元に根ざして50年以上。鮮度と価格にこだわった食料品の品揃えは、まさに“地域の台所”と呼ぶにふさわしい。 青果や鮮魚はもちろん、精肉は2コーナー(2店舗)を設け、その日の気分やレシピに合わせて選べる食材を細やかに提供。 店舗入口付近のスペースでは、日によって食材の実演販売などの催しも開かれています。
04
「噂には聞いていましたが、ここまでとは…」。と賢一さん。 大自然のスケールとともに、天然のやわらかな草の上を滑る快感を子どもと一緒に体感できる魅力。 緑と触れ合う機会の少ない福岡の暮らしに、この“遊び場”は新鮮に映ったようです。
02
基山(きざん)草スキー場
佐賀県三養基郡基山町宮浦2166-1
標高404mの基山(きざん)は、山頂から駐車場までの斜面を利用した天然の草スキーを体験できます。 スリルを味わえる斜面に加え、なだらかな傾斜のコースもあるため、親子で安心して楽しめるのも魅力。 また、山頂からは市街地をはじめ、遠くは博多湾まで一望できるため、ピクニックやハイキング利用にもオススメです。